基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 | 日経コンピュータ | 2021年2月7日 | ⭐️⭐️ | Finance |
読書メモ
みずほ勘定系システムの開発についての本。2000年代、2度にわたる大規模システム障害を起こす。その反省を受けて開発された”MINORI”は、想像よりもはるかに進んでいた。マイクロサービス化、クラウド、バッチレス…。AS-ISを排した要件定義…。こんなにも大きなプロジェクト、大きな変革を実施できたということは素直に現場の努力がすごいと感じる。一方で、過去の障害の事例でもわかるように、経営陣には深刻なITの不理解、硬直した組織体制がある。その状況は大きくは変わっていないと思うが、なぜプロジェクトが成功したのだろう?事例から学ぶことは多い。
一言コメント
数少ない本業に関連した本。本書を読んだ後、みずほ銀行で障害が繰り返されたのは記憶に新しいところです。システムとしては決して悪いものではないのではと思いつつ、やはりこれほど巨大なシステムで完璧を実現するのは不可能なのだろうと感じます。質の高い運用というのもまた難しいテーマですね。今となっては批判的に学ぶべき事例となってしまっているかもしれません。
2022/3/6