基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
リーマン教授にインタビューする――ゼータの起源から深リーマン予想まで | 小山 信也 | 2021年1月23日 | ⭐️⭐️⭐️ | Mathmatics |
読書メモ
リーマン予想についての本。リーマン予想は素数の分布を示すがゆえに重要である。リーマン予想やそれを巡る数学的議論は難しすぎて追いきれないが、リーマン予想がヒルベルト問題にもミレニアム問題にも採用され、未だに未解決であることはよくわかった。数学者は不等式による評価など様々なアプローチを試しているが、境界となる数字をどんどんゼロに近づけていく手法にはどうしても限界がある。ABC予想を解決した望月教授のような革新的な手法が待たれる。
リーマン予想は予想自体の理解もままならないが、オイラー積という発想の天才性と、解析接続によって広がる世界には心が惹かれる。
一言コメント
すべての素数が登場する掛け算と、自然数の累乗の逆数和が一致するというオイラー積という発想に感動しました。リーマン予想を理解しきるには複素関数論の知識が足りませんが、解析接続が見せてくれる奥深い世界の一端は知ることができた気がします。生きているうちにリーマン予想が解かれる様子を見てみたいですね。
2022/3/5