『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

基本情報

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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?フィリップ・K・ディック2021年3月13日⭐️⭐️⭐️Literature

読書メモ ※ネタバレを含みます

地球が核戦争で滅び、人々が火星に移住した世界。人々はリアルの動物を所持することがステータスになっている。一人目の主人公リック・デッカードは、逃亡アンドロイドを処理する賞金稼ぎである。彼は人間と見分けがつかないアンドロイド、まるでアンドロイドのように残酷な人間を見て心が揺さぶられ、アンドロイドと関係を持つ。もう一人の主人公イジドアは貧しい〇特で、逃亡アンドロイド3人と心の交流をし、孤独を癒す。共感力を持つものが人間で、そうでないものがアンドロイドだ―そんな常識が壊れ、少しずつ人間とアンドロイドの境目が不気味に消えていく。デッカードは迷いながらも3人のアンドロイドを処理し、同じタイミングで、一時デッカードと関係を結んだレイチェルに残酷にも山羊を殺される。山羊を殺すことは、この世界では恐ろしいほどの共感力の欠如であり、アンドロイドと人間の間の厳然たる差異が提示される。最後にデッカードは人間の妻イーランとの関係性を取り戻すが、電気ヒキガエルにも愛着を覚える。物語が進むにつれて人間とアンドロイドの境目が曖昧になっていき、再度差異が目の前に提示されたと思いきや、最後には電子の命への共感をもって終わる。読み終わった後、人間とは何か一層わからなくなった。いつか人間とアンドロイドの区別がつかなくなる日はきっと来る。人間性についての深い問いを投げかけた名作。

一言コメント

タイトルだけはあまりにも有名ですが、実際に読んだことがある人はそれほど多くはないかもしれません。人間とアンドロイドの違いは現代で一層重要なテーマになっているように思います。是非読み継がれてほしい作品です。
2022/4/30

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