基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
BANK4.0 未来の銀行 | ブレット キング | 2021年4月11日 | ⭐️⭐️ | Finance |
読書メモ
新たなプレーヤーが次々に金融業界に参入する中、伝統的な金融機関はどのように生き残るべきだろうか―。筆者は”第一原理”に立ち戻れ、と説く。もし今までの金融機関が全くなかったとして、今の技術環境で、店と商品に基づく金融サービスを提供するだろうか?顧客に金融サービスを通じて最大の価値をもたらしたいのなら、店と商品に基づいた重いサービスではなく、モバイルベース・リアルタイムで柔軟なサービスを提供するべきだ。既存の銀行は店と商品という足枷を背負い、伝統的で重厚長大なシステムに囚われ動けないでいる。この本を読むと、伝統的な金融機関の将来を楽観することはできないが、生き残れる道があるとしたらきっと一つだけ。徹底的に顧客本位で考え、デジタルに基づいたサービスを提供することだ。今関わっているプロジェクトはまさにそれを実現しようとしている。銀行を変える一助になれるだろうか。
一言コメント
仕事の関係で、この時期は銀行の未来に関する本を何冊か読みました。言っていることはよく理解できるものの、実際には既存のシステムという足枷を外すことの難しさを痛烈に感じさせられています。筆者が説くほどには金融業界が大変革期を迎えているわけではないというのが私の体感なのですが、それは日本の金融業界が一歩遅れているからなのでしょうか。
2022/4/30