基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
ポストモダンの50人 | スチュアート・シム | 2022年1月16日 | ⭐️⭐️⭐️ | Philosophy |
読書メモ
いわゆるポストモダン思想を構成すると考えられている50人の思想を解説する。ポストモダンとは、一般にリオタールの言う「大きな物語」及び、モダニズムの支配的なイデオロギー・権力への反発という形をとっている。モダニズム理解においても多様性があるため、当然のこととしてポストモダン思想もかなりの多様性を持ち、ポストモダンという枠組で語られることを拒否している思想家もいる。そんなポストモダンという曖昧な思想運動の一端が、本書からは見えてくる。本書の内容のみで各思想家の思想を理解することは不可能であり、他の箇所で同じ思想家に出会った際に参照するべき辞書として読むべきものだろう。現代社会を読み解く上で必須の知恵が、そこにはある。
一言コメント
若干ブームが過ぎた感さえあるポストモダン思想ですが、その内実は多様で掴みどころのないものです。正直、過度に難解な一部のポストモダン哲学に対しては懐疑的な気持ちもあるのですが、この一大思想群と呼ぶべきものを少しでも理解したいという気持ちは大いにあります。
2022/10/2