基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学 | 内藤陽介 | January 16, 2021 | ⭐️⭐️⭐️⭐️ | History |
読書メモ
郵便学(切手などの図像を研究)によって、パレスチナ及びその周辺の現代史を描き上げたもの。根源はイギリスの三枚舌外交。第1次~3次中東戦争を通じて、アラブの大義・アラブ民族主義(イスラエルを認めない)は破綻したが、それぞれの国の政権維持、対立を理由として、岩のドームがプロパガンダとして利用されてきた過程がよく見えてきた。イスラエル、アラブ双方で、現実路線を唱えると右派に妨害され、一向に両国共存が進まない過程がもどかしい。
切手がいかに権力と結びついているか、その資料的価値を感じた。
一言コメント
切手から歴史を読み解く、そんな学問があるんだ…!という驚きとともに読んだ記憶があります。
2022/3/5