基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう | スティーヴン・ホーキング | 2021年1月23日 | ⭐️⭐️⭐️ | Science |
読書メモ
ホーキングが”ビッグクエスチョン”について語った書。神はいるのか?宇宙の始まりは?ブラックホールの中身は?時間は越えられるのか?宇宙に進出するべきか?こうした問いに、純粋に科学的な視点から答えていく。
ホーキングの功績で最も有名なのは、情報パラドックスに対するブラックホールの熱放射(ホーキング放射)だろう。本書でもそれについて語られるが、いつか実験で確かめられる日は来るだろうか。ホーキング死後、ブラックホールの直接観測が世間を騒がせたのは記憶に新しい。時間に関する章では、時空を負の曲率を持つよう曲げられれば過去へのタイムトラベルができるが、時間順序保護仮説によると、それはおそらくできないだろう、と。現時点の科学を見る限り、その主張は尤もだと思われる。
最終章では、スーパーインテリジェンスや遺伝子改変に対する懸念に触れつつも、科学に対する希望を述べて終わる。天才科学者の言葉は深いものがある。
一言コメント
世界で一番有名な科学者であったかもしれないホーキング博士の書です。今世紀の科学が何を明らかにしてくれるのか、気になります。
2022/3/5