基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
百年の孤独 | ガルシア・マルケス | 2021年4月24日 | ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ | Literature |
読書メモ ※ネタバレを含みます
100年の孤独―7代にもわたるブエンディア家とマコンドの歴史を描いたこの作品はあまりにも壮大で神話的だ。男の子孫は、アルカディオとアウレリャノの二つの名前が繰り返され、破滅を招くような似たような特徴を持っている。女たちは家を守る存在として描かれるが、崩壊に抗うことはできない。数々の戦争と搾取、災害の果てに、一族の運命は「豚のしっぽ―破滅の象徴―」に向けて収束していく。すべては最初から決まっていて、時間は流れているようで流れていない。結末が分かっているのに、長い物語にただ引き込まれる。
これほど壮大な世界が一人の人間から生み出されたことに驚嘆させられる。過去最高の文学作品と称される理由はよくわかった。
一言コメント
神話のように壮大で、とにかく長い、不思議な作品です。7代にも渡る物語は特定の主人公は不在で、明確なストーリー展開があるわけでもありません。それでも、結末に向かって引き込まれてしまうあたり、文学作品の持つ力を感じます。面白いかと聞かれると何とも言えませんが、文学を味わいたいのであればやはり読むべき一冊であると思いました。
2022/4/30