基本情報
書名 | 著者 | 読了日 | 評価 | 分野 |
かもめのジョナサン | リチャード・バック | 2021年12月25日 | ⭐️⭐️ | Literature |
読書メモ ※ネタバレを含みます
かもめのジョナサン、それは、ただ生きるために飛ぶカモメたちの中で、1人飛ぶことの美しさ・素晴らしさを求めた孤独なカモメの物語。ジョナサンは飛ぶことの魅力に目覚め、飛ぶ練習を重ねる。練習の末高度な飛行術を身に付けるが、飛ぶことを生きるための手段としか考えていない仲間のカモメたちによって追放される。ジョナサンは精神世界の重要さを知り、群れに戻って、飛ぶことを求める数少ない仲間のカモメに教えを授ける。しかし、ジョナサンが去った後、その教えは徐々に形骸化していくー。新たに加えられた最後の章では、再びジョナサンの飛ぶことへの思いを理解するカモメが現れて物語が終わる。この短い物語を、我々はどう読むべきだろう?孤高なジョナサンを理解できないカモメたちに、高邁な理想を理解できない大衆を重ねて見るべきなのだろうか。ジョナサンから自由への希望を読み取るべきなのだろうか。それとも、純粋に可愛らしい物語として楽しむべきか。分かりやすい物語で、伝えたいことも明確に思われるのに、どこかで掴みどころの無さを感じさせられる。わかるようでわからない、その掴み所の無さに、本書が時を超えて広く読まれている理由があるのかもしれない。
一言コメント
読みやすい物語ですが、筆者が何を伝えたいのかという観点で見ると、掴みどころが難しいように思います。中々こうした本について自分がどんな感情を抱いたのか表現するのは難しいですね。
2022/5/4